知られざるノンアスベスト屋根材の真実!そのメンテナンス方法とは?

こんにちは。
市川市で外壁屋根塗装、外装メンテナンスを中心に工事を行っています、

リフォーム会社の 誠髙ペイント株式会社 代表の高木です。

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今回は塗装でメンテナンスできないスレート瓦について書いていきます。

ノンアスベスト屋根材とは?その基本情報

ノンアスベスト屋根材の特徴とアスベストとの違い

  ノンアスベスト屋根材は、アスベストを一切含まない屋根材のことを指します。かつて使われていたアスベストは、優れた耐久性や断熱性、防火性を持つ素材でしたが、健康被害が問題視されたため使用が禁止されました。その結果、安全性を追求するために登場したのがノンアスベスト屋根材です。しかし、アスベストを使用しないことで耐久性や劣化への耐性に課題が生まれ、一部の製品には使用から数年で劣化が顕著になる問題が報告されています。このため、メンテナンス方法や劣化対策が特に重要な屋根材となっています。

普及の背景と歴史的経緯

  ノンアスベスト屋根材が普及した背景には、長年使用されてきたアスベストに関する健康被害の報告があります。アスベストは1970年代以降、国際的にその危険性が注目され始め、最終的に日本では2006年に全面禁止となりました。この動きに対応する形で、1990年代後半頃には大手メーカーが相次いでノンアスベスト製品の開発を進め、1996年以降は本格的に市場へ投入されるようになりました。しかし、初期に製造されたノンアスベスト屋根材は、強度や耐久性が課題となり、2008年までに製造された一部製品では、使用後の早い段階で劣化が進むという問題が見られました。特に施工後10年以内に劣化症状が目立つ屋根材もありましたが、その後の改良によって徐々に耐久性が向上しています。

主な種類とそれぞれの特徴

  ノンアスベスト屋根材には複数の種類がありますが、特に代表的なものとして「コロニアルNEO」と「パミール」が挙げられます。 「コロニアルNEO」は、2001年から2003年にかけて販売された屋根材で、軽量で施工性に優れている反面、劣化が進むとひび割れや欠けが目立ちやすいという特徴があります。一方、「パミール」は1996年に登場しましたが、耐久性に課題があり、使用7年程度で剥離が始まり、10年を超えると素材の劣化が顕著になることが知られています。これら初期のノンアスベスト製品は、環境への配慮という点では画期的でしたが、長期的な使用に耐えにくい場合があるため、現在では使用が避けられることが多くなっています。 また、これらの屋根材は塗装が難しい場合があり、メンテナンス方法や補修方法に注意が必要です。このため、現在でもこれらを使用している場合には、定期的な点検と適切なメンテナンスが不可欠です。

 

              パミール                            コロニアルNEO

   

ノンアスベスト屋根材特有の課題と寿命

塗装ができない理由

 ノンアスベスト屋根材が塗装できない理由は、その素材自体の特性によります。一般的なスレート屋根では塗装によるメンテナンスが定期的に行われますが、ノンアスベスト屋根材の場合、塗装によって逆に素材を劣化させてしまうリスクがあります。特に1996年から2008年までの間に製造されたこれらの屋根材は、耐久性が低いため、劣化が進んだ状態で塗装を施すとひび割れや欠けを悪化させる可能性があります。そのため、塗装メンテナンスが適用されない屋根材として知られており、代替のメンテナンス方法を検討する必要があります。

劣化による問題点と耐久性の課題

 ノンアスベスト屋根材の耐久性には大きな課題があります。特に1996年〜2008年の間に製造された素材は、耐久性が十分でなく、使用から10年程度で劣化が始まることが一般的です。この劣化によって屋根表面が脆くなり、雨水の吸収や徐々に進むひび割れが見られます。また、耐久性不足のため、屋根全体の強度が低下し、強風や大雨といった天候の影響を受けやすくなるという問題点もあります。さらに、こうした屋根材はすでに販売中止となっており、補修用素材の供給が困難なため、メンテナンスの選択肢が限られる点にも注意が必要です。

雨漏りやひび割れなど具体的な劣化症状

 ノンアスベスト屋根材に見られる主な劣化症状として、雨漏りやひび割れ、層間の剥離が挙げられます。特に「パミール」という製品では、施工後7年程度で剥離現象が現れることが知られています。ひび割れや剥離現象が進行すると、屋根の防水機能が著しく低下し、雨水が浸透して雨漏りにつながる可能性が高くなります。また、「コロニアルNEO」の場合は、施工後8〜10年で表面にひび割れや欠けが発生しやすい傾向があります。このような劣化を放置すると、内部の下地材まで損傷が進み、修繕費用が大幅に増加するため、早めの点検と対策が求められます。

塗装が不可な場合の対応策と費用感

葺き替え工事の選択肢とその流れ

 ノンアスベスト屋根材は、製造時期によっては耐久性に課題があり、劣化が進むと耐久性が著しく低下します。そのため「塗装ができない屋根材」とされ、葺き替え工事が最適な選択肢となる場合があります。葺き替え工事では、既存の屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材を設置します。この方法は、耐久性や防水性を完全に回復させるため、長期的に安心できる点が最大の魅力です。

 葺き替え工事の流れは以下の通りです。まず、既存の屋根材を剥がして撤去し、次に防水シート(ルーフィング)を適切に敷設します。その後で新しい屋根材を施工し、最後に仕上げ調整を行います。工期は通常1週間から2週間程度ですが、屋根の形状や広さによって変動する場合があります。

 葺き替え工事は初期費用が高くなる傾向がありますが、劣化が進んだノンアスベスト屋根材への確実な対応策として推奨され、質の高いメンテナンス方法といえます。

重ね葺き(カバー工法)のメリットとデメリット

 重ね葺き、別名カバー工法は、既存の屋根材を撤去せず、その上に新しい屋根材を被せる方法です。既存のノンアスベスト屋根材が比較的安定している場合に選ばれることが多い工法の一つです。

 この方法の最大のメリットは、既存屋根材を撤去する際に発生する廃材処分費用を抑えられる点です。また、既存の屋根材が下地材の役割を果たすため、断熱性や遮音性が向上し、住環境の快適性が増すこともあります。さらに施工期間が短くなる場合もあるため、手軽で費用も比較的抑えられることが特徴です。

 一方デメリットとしては、屋根全体が重くなるため、建物の構造に影響を及ぼす可能性があります。そのため、カバー工法を選択する際は、事前に建物の耐久性や構造チェックを専門業者に依頼することが重要です。また、既存の屋根材の劣化が激しい場合、この工法は適さないため注意が必要です。

メンテナンス費用の目安と注意点

 ノンアスベスト屋根材をメンテナンスする際の費用感は工法によって異なります。葺き替え工事の場合、一般的に1平方メートルあたり15,000円から20,000円が相場とされており、通常の一戸建て住宅では総額100万円〜250万円程度になるケースが多いです。一方、重ね葺き(カバー工法)の場合、1平方メートルあたり10,000円から15,000円が目安となり、施工面積によりますが葺き替え工事より総額が低めになる傾向があります。

 ただし、費用だけでなく耐久性や建物への負担など、施工方法選びの際には多くの要素を考慮する必要があります。また、見た目だけで判断するのは難しいため、信頼できる専門業者に詳細な点検と見積もりを依頼することが重要です。特に、1996年から2008年までに浸透したノンアスベスト屋根材は経年劣化が進行しているケースが多く、放置すると雨漏りや建物内部へのダメージにつながる可能性があるため、放置せず早めの対応を心がけましょう。

トラブルを未然に防ぐためのメンテナンス方法

定期的な点検の重要性とタイミング

 屋根は建物を守る重要な役割を果たしますが、劣化や損傷が進行すると大きなトラブルにつながる可能性があります。そのため、定期的な点検は非常に重要です。特にノンアスベスト屋根材の場合、耐久性の問題が指摘されることが多く、早期に劣化を発見して対処することが必要です。

 点検のタイミングは一般的に10年ごとが目安とされています。ただし、1996年から2008年頃に製造されたノンアスベスト屋根材を使用している場合は、この期間よりも早めの点検をおすすめします。製造から10年以上が経過している場合や、ひび割れや剥離が見られる場合は、速やかにプロに相談し状態を確認することが重要です。

業者選びのポイントと注意すべき事項

 屋根の点検やメンテナンスを依頼する際、信頼できる業者を選ぶことは非常に重要です。まず、ノンアスベスト屋根材に関する知識を持つ業者を選ぶようにしましょう。一部のハウスメーカーや営業担当者でも正確な情報を把握していない場合があるため、専門の経験がある業者かどうかを確認することがポイントです。

 また、見積もりを依頼する際は複数の業者から取ることを推奨します。一括で見積もりを比較することで、工事費用や手法の違いを把握しやすくなります。そして、必要以上に高額な工事を提案する業者には注意が必要です。特に「即修理が必要」と煽る業者については慎重に判断し、他の業者の意見を求めて適切な対応を検討しましょう。

日常的にできるメンテナンス方法

 屋根の劣化を防ぐためには、日常的にできるメンテナンスも欠かせません。ノンアスベスト屋根材は塗装ができないため、基本的なメンテナンスとしては汚れや落ち葉を取り除くことが重要です。これにより、雨水の流れを良好に保ち、屋根材の劣化を遅らせることが可能です。

 また、地震や台風などの自然災害が発生した後は、屋根に目立った損傷がないか確認するよう心がけましょう。ただし、屋根の傾斜が急な場合や安全が確保できない場合は、自分で登らず、必ずプロに依頼してください。適切なメンテナンスを継続することで、屋根の寿命を延ばし、大規模な修理を未然に防ぐことができます。

 

屋根材も様々多種多様となり、物件ごとに必要なメンテナンス方法が異なります。

工事内容、工事期間なども変わってきますのでしっかりと事前のご案内をいたします。

外装の診断から工事のご提案、メンテナンスとアフターフォローまでしっかり対応しておりますので、

地域密着の誠髙ペイント株式会社へ是非ご相談ください。

 

 

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